パーキンソン病に役立つ椅子

パーキンソン病の父に「立ち上がりやすい椅子」を選んだ理由

私たちが マルチチェア を選んだのには、明確な3つの理由があります。


①「立ち上がり時の転倒不安」を解消する設計

パーキンソン病の方は、前屈姿勢や重心のズレから、立ち上がりの一瞬で転倒しやすくなります。
そのためマルチチェアは以下の点を徹底しました。

  • 握りやすい太さの肘:お尻を前方へ移動させやすい

  • 手のひらをしっかり預けられる広い肘先端:体を倒すように立つ動作に安定性

  • 強く握って支えられる肘先形状:立ち上がりの最後まで安心

  • 踏ん張れる硬さの座クッション:ソファのように沈まず、確実に力を伝えられる

これにより、「自分の力で安全に立ち上がれる」ことが可能になり、日々の立ち座りがリハビリへと変わります。


②身体を包み込み、正しい姿勢を保持する構造

パーキンソン病の方に多い

  • 身体の傾き(特に右側)

  • 前屈・後方への倒れ込み

  • 座位保持の困難

これらを解決するために、マルチチェアのハイバックは左右から体幹を抱き込むように設計。まるで“抱きしめられる”ようなフィット感で、無理なく姿勢を安定させます。

座面は「硬いけれど体圧分散に優れた」特殊クッション。
背と座の素材は、ノルウェーの高齢者用モールドウレタンメーカーによるもので、
背=包み込み
座=支持性
という異なる役割を最適に組み合わせ、安定した姿勢を長時間支えます。


③その日の状態に合わせて姿勢を調整できる

マルチチェアが多くの医療・介護関係者に評価される理由の一つが、
リクライニング機能

ティルティング機能(座と背が一体で後傾)
を併せ持つ点です。

これにより、

  • 筋固縮の緊張を緩和

  • 読書・テレビなど、その日の体調に合わせた角度調整

  • 姿勢保持が難しい時でも安定して座れる

“繭に包まれるような心地よさ”を実現し、ストレスが軽減されます。


精神的なバリアフリーという視点

北欧では、身体的バリアフリー以上に 「精神的バリアフリー」 が重視されています。

パーキンソン病の方は食べこぼしが増え、
椅子が汚れる → 張り替え費用 → 家族に迷惑 → 自責感
という悪循環が生まれがちです。

そのためマルチチェアは、
背・座・ヘッドレストまで全て外して家庭で洗濯可能。
気兼ねなく使えて、心理的ストレスの軽減につながります。


食堂椅子「ライフチェア」との併用で、嚥下もサポート

ライフチェア(食事用椅子)は背がやや立ち気味のため、
誤嚥・むせを軽減する姿勢が取りやすく、
食事中の安全性が向上します。

姿勢を変えられる環境は、寝たきり予防にもつながり、
「自分でできること」が増えることで前向きな気持ちも生まれます。


✨まとめ

マルチチェアは、

  • 立ち上がりの安全性

  • 姿勢保持の安定

  • 体圧分散・筋固縮への配慮

  • 洗える安心感

  • 日々のリハビリ効果

これらを一台で実現できる、パーキンソン病の方に最適化された椅子です。

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